<font color="FF0000">てんちょ死にそ</font>
ある日の弁当屋での事。
その日はシフトの人数がいつもよりかなり少なく、店はてんてこ舞いだった。
しかも助っ人で来るはず他店のバイトが来ず、もう滅茶苦茶。
店長は午後から来る予定だったのだが、
そろそろ来るかな?という時間に店長から電話。
「1時間程遅れる・・・。」
店長あのう、メッサ忙しいんスけどぅ。
まぁ来れねーもんはしゃーないわな、と。
残りの面子でがんばりましたわ。
しばらくして丁度落ち着いた頃に店長御出社。
と、何やら様子が変。
真っ白な顔してうな垂れながらそそくさと奥の事務室へ。
バイト一同怪訝な顔で見送る・・・一体何が?
先に休憩に入った子から聞いたのだが、どうやらかなり体調が悪いらしい。
動く事もままならず、ずっと机に伏せてるという。
自分が休憩に入った時には、目の周りは紫色に変色し、顔はますます白くなっていた。
マジでドーン・オブ・ザ・デッド。
呼吸も「ヒュー・・・、ヒュー・・・」って。
オイオイオイ、マジで大丈夫ですかー?!ポックリ逝くとか無しですよー?
勘弁してくださいよ~ホント。
まぁそんな死にかけの人に仕事してもらうワケにもいかず、
当然店内の業務は全てバイトで回す。
もともとそんなに動く人では無いのだが、
こういう人が居ない日は、電話対応や弁当作ったりはする。
途中で少し電話してたのだが、立つ事も出来ずに、しゃがんで電話する様な状態。
いやいやいや、無理なさるでねぇよ。
今日のアナタは一言で言うと、完全に戦力外。
もういいから休んでなされ、と。
他のバイトが次々とシフト終了の時間で帰って行く中、閉店作業時間まで残ったのは俺だけ。
店長を早く帰して休ましてやろうと、せっせと汗かきながらがんばりましたわ。
通常3人くらいでやる仕事を俺1人でえんやこーらと。
まぁそんなに大変ではないんだけどね。
で、やっとこさ終わって店長と話をする。
朝からもの凄く気持ちが悪い、との事。
そりゃゾンビみたいな顔になるぐらいですからねぇ、相当なんでしょう・・・。
病院に行く事などを軽く勧めて、長居は無用と早々帰宅。
で、後日他のバイトから聞いた話だが、
なんとあの日店長が具合悪かったのは、単に朝まで酒かっ喰らってただけとの事。
しかも常習らしい・・・。
・・・オイ、オイオイオイオイオイオイオイオイ!オイ!!オイ!!!
オイコラテメェふざけんじゃねぇぞコラ。あ?
こっちゃクソ忙しいっちゅーのによ、てんちょは飲み過ぎて遅刻した上に戦力外ですか?
てんちょは飲み過ぎて机でスヤスヤお休みですか?
てんちょは飲み過ぎて電話出るときもしゃがんじゃいますか?
てんちょは飲み過ぎて休憩しにきたバイトの女の子に俺は病気だみたいな事言って嘘ついちゃいましたか?
てんちょは飲み過ぎてその女の子についでに人生相談までしちゃいましたか?
てんちょは飲み過ぎて俺にも嘘おっしゃいましたか?
てんちょは一体何ですか?何で出来てるんですか?どうなってるんですかてんちょは?
てんちょが解りませんいいや解りたくありません。
てんちょ呪います。
<font color="F8F8FF">大脱出</font>
6月30日
ついに昼の仕事が終わった。
といってもたいした仕事じゃないが。
禁固2年と3ヶ月か。長かった・・・。
自分がいかに社会、会社不適合者だという事の最終確認の日。
朝の朝礼で俺の退社については何も言われず、
出社から退社まで上司の誰一人にも声はかけられなかった。
数人の同僚から少し声をかけられた程度か。
Cool !!
チトこっちの都合押し付け過ぎたからな。しゃーねーわな。
会社では仕事が終わった後に何会期終了とかやらの納会で、全員総出で社内打ち上げだというのに、
さっさと荷物まとめて挨拶もせずにそそくさと去りました。
体が早くここを去れと拒否反応しまくりで大変でした。
「ニゲロ、ニゲロ!」って。
今まで働いてきた数々の会社では、退社した日はちょっとおセンチになったりして、
しんみり独りで飲んじゃったりするのだが、今日は独り祭り。
酒飲んでアレしてorbitalのベスト聴きながらネットでバカ動画見てケラケラ笑ってる。
キモ!
(´д`)
まぁやっとこさ蜘蛛の糸を見つけたんすから、細かい事は良いじゃあーりませぬか。
これからが人生本番。人生第二章のプロローグ開始ですよ。
「人は、人生という舞台の役者である」なんて言葉をどこかで何回も聞いたが、
確かにその通りだな、と改めて実感。
魂の居場所を求めて彷徨い続けて早27年、ようやく方向だけはハッキリ見えた今日この頃、
過去は振り返らず突進あるのみかと。
や、過去に学ぶのは勿論大事だが。
さて、どうなる事やら・・・。
<font color="3366FF">クジラとベーコンと定食屋</font>
鯨の肉、食べた事ありますか?
クジラなんて単語、日常の生活の中でそうそう聞くものではない。
地球で一番大きな海の哺乳類、って聞いて思い出すぐらいだろうか。
更にその巨大な生物を食う等という事は、殊更想像し難いのかもしれない。
そのレアな「鯨」って単語を、何やら最近また目にするなったんだよね・・・。
でもどちらかというと「クジラ」かな、目にするのは。カタカナ表記の方が多い気がする。
子供の為?簡単に詠み易い、言い易い様にするって。
でもあんまし簡単な事ばっかやらせてると、簡単な事しかできない大人になっちゃうぞ、と。
最近近所に定食屋ができた。
昭和初期の懐古的な内外装をした、現代の定食屋、という趣か。
開店した時から気にはしていたのだが、仕事帰りに寄りたい思った時、一つ困った事があった。
「帰る方向の車線と反対側に店がある」
結構重要じゃないかな、コレって。
Uターンの煩わしさに、つい「また今度にするか・・・」とスルーしてしまう。
不幸な事にその店の前の幹線道路は、昼夜問わず交通量も多く、事故も多発するDQN系御用達な、
パチ屋ドンキは当たり前、24h営業のビデオ屋、リサイクルショップからブックオフ、
言うまでもなくラーメンファミレスコンビニ博覧会、しょっちゅう道路工事の、
まさにDQNによるDQNの為のDQNの道路なのです。
・・・って事は俺もDQNじゃん。
(´д`)
そんな道路を交通量激多の夕刻時、バイクで中央線ギリギリで待ってなんかみなさい、
周りの皆様方から熱い視線と応援のエールを頂ける事はご想像するのに難しくはないでしょう。
まぁそんなワケで結局、開店したと思われる月から3ヶ月以上も店に入る事は無かった。
歩くにゃ微妙に遠いし・・・。
そこまで行きたい訳でも無いし・・・。
だが先日ついに機会を得、中に足を入れる事になった。
なんとなく予想通りのイメージ。想定の範囲内?
キレイな現代の厨房に、昭和初期をイメージさせる、昔の看板やら小物類が使われてる内装。
壁はこげ茶の板で覆われ、所々トタンも使われてる。
BGMも古いのをチョイスしてるらしく、この時のBGMは美空ひばりだった。
厨房の中にはいかにもな親父、唯一人のホールもこれまたいかにもなイケてるオバ様。
うーむ、最近イケてるオバ様多いなぁ・・・。
とりあえずメニューをざっと見ると、見慣れたお約束な品揃えの中に、
「クジラベーコン」
というのがあった。
クジラ、クジラ、どんな味だっけ・・・?
小学生の時に給食で食べた覚えがあるのだが、そんなに美味しかったという印象は無い。
しかも1500円。ん~、おかずにしちゃ高いなー。
ま、今度にするかと、その時は特大エビフリャー定食だけ頼んだ。
エビフリャ、ウマー。
それからしばらくして、今度は友人と行く機会を得た。
席につくなりすかさず注文。
だっておごりだもん。
しばらくしてテーブルに出てきたソレは、薄くスライスされた、見た目は馬刺し?
のような物だった。醤油を付けて食べるらしく、言われた通りにして食べてみる・・・。
ん、んん?んー、ん!ん~。
・・・。
可もなく不可もなく。
一言で言うと。
まぁ次は頼まないかなー?
あの値段に対する期待感は、空振りに終わりました。
よくよく考えると、値段が高いのは単にレアだから、って事みたい。
値段高い=美味い
とは限らない例の、典型的な見本だと思いました。
そんな微妙な立場のクジラにちょっと興味を持ったので、あれやこれや調べてみると・・・。
あー、様々な人間達の思惑とやらが見えてきて、これまた面白いですねー。
軽ーくウケたサイトが→http://www.e-kujira.or.jp/index.html
可愛いクジラちゃんのイラストが目印なサイトなのだが、
その可愛いクジラちゃんの下に貼られたバナー群の内容は・・・。
現在一般市販用として流通してる鯨肉は、ほとんど「調査捕獲」という名義で捕獲された鯨の肉らしい。
鯨の生態等を調べる為に、どうしても捕獲して詳しく調査する必要があるとの事。
その調査の為に捕獲した鯨を、有効利用として食用にし、販売しているのである。
まぁ当然「売る」って事は金が絡んでくるワケで、金が絡むと人間どうなるかってのはねぇ、
ちょっと社会のシステムとやらを覗いた事のある方なら大方予想はつくでしょう。
まぁ政府も商業捕獲推進派って事らしいので・・・。
http://www.whaling.jp/index.html
↑このサイトの、「反捕鯨団体への公開質問状と回答」、かなり面白い。
捕鯨協会vsグリーンピースとか。
世界の皆様は捕鯨反対派が多いらしいね、どうやら。
協会押されてるぞー。
クスス・・・。
いやぁ、鯨一つで色々な事が解るものですなぁ。
<font color="339933">秘伝の兵法</font>
「六韜」(りくとう)
「交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返せ。
交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が無能ならば大いに与え、歓待せよ。
そうすれば、隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。そしてやがては滅ぶ」
もうやられてるね、日本。
<font color="F8F8FF">初めての大集会</font>
6月19日
走る車輌も少なく、この梅雨の入りにしては陽気の良い、日曜昼下がりの都内。
俺は幹線道路をマッタリと、ある場所を目指してバイクで走っていた。
目指しているのは日比谷公会堂。
本日12:30より行われてる、
「人権擁護法案反対大集会」
これを観に行く為だ。
この法案について知ったのはつい最近。
2chでやたらと騒いでるのを見て、最初は、
「んだよちゃねらーがうっせーなぁ」
ぐらいにしか思わなかったのだが、なんかその必死オーラにちょっと心動かされ、
まぁ見てやるかと、色々と検索したり雑誌等で情報収集した所、
探れば探る程まぁなんともこれまたヒジョーに香ばしい、
この21世紀現代に生きる、ごく普通な価値観、倫理観を持つ大多数、9割9分の一般人が、
頭の上に光り輝く大小様々、色とりどりの、回転したり点滅までしちゃう、
「?」マークを1000万個は飛び交わすであろう怪案だったのであります。
まぁこんな法案が、
「国民にほぼ全く知らされる事無く」
水面下で可決される方向に向かってる、
という時点で普通の人は眉をしかめながらこう思うだろうね。
「何で知らせないの?」って。
この国の政治家が俺に良い印象、感動させる様な事をした覚えがとりあえず無いので、
ってゆーか悪事しか見てないんですけど・・・。
でまぁ、普通はこう考えるよね。
「良からぬ事か」と。
大体の国民も同意見じゃないかなー?
・・・。
法案の内容についてはあまりにツッコミ所が多過ぎて、
何から言えばいいのか分からんくらいなので、
簡潔に言うと、
「言論、表現の自由」
が規制されます。
何をバカ言うんですかと、あなた憲法知らないんですか?と、
この21世紀、憲法21条で、
「言論、出版その他一切の表現の自由」
が約束されてるじゃあーりませんか、と。
・・・。
そうなんだけどね、そうなんだけどね、
でもね、バリバリに憲法違反の香りがしまくりなこの法案が、
いつの間にやら可決されそーな今の状況って一体何?ホワイ?
ほんとこういう時に自分の無知さ加減にハラ立つわな、俺のバカ。
えーと、法律とかってのはさ、憲法に違反しないよーに作るのが基本だよね?
もうこれでもかってぐらい、例えるなら、
40km/h制限の一般道で260km/h出して220km/hオーバーでネズミに捕まりそうになるも逃走、
途中で3人くらい轢き逃げまでしちゃって、交通刑務所どころか、
普通にムショ行き喰らっちゃうんでないの?
ってなぐらいイッちゃってる前代未聞の超ド級極悪交通違反。
な香りがするこの法案が、そそくさと可決に向かっておるのでありますよ?
・・・。
言論統制ってさ、え~とドコだっけ、あーすぐお隣さんの国だっけ?
でやってるよねー。
ってゆーか周りの国って・・・。
ちなみにこの法案の原案を考案したと言われる方がおりまして、
その方はチュチェ思想国際研究所とやらの理事をやっておられます。
あ、チュチェ思想というのは、かの将軍様のお国の指導原理の思想ですねー。
ってオイ!
・・・話を大集会に戻すと、この集会というのは、この法案の成立に反対の議員さんとか、
ジャーナリストの方が話をする、まぁ講演会?みたいな形式で、
講演の後に街宣しましょう、という流れらしい。
公会堂は14時過ぎに入って、1時間弱程お話聞いて帰ったのだが、
これまたなかなか有意義な時間を過ごせたと思う。
ちなみに席は満席で、自分は立ち見だった。
満席というと、2000人超えてたのかな?
他の人達がどの様な経緯でこの件を知ったかは分からないが、
きっとネット等をメインに知ったのだろう。
しかしこの法案が通れば、ネットでの表現も規制され、
「知る」事すらできなくなってしまう。
それって・・・。
途中で退場し、正面から外に出ようとすると、受付?のあたりでビラを配ってる方々が大勢居た。
そのビラ配りの最後列の辺りに、
どう見ても中学校低学年くらいの男の子が居た。
「お願いしまーす!」
と元気な声でビラを2枚渡された。
その彼の元気な笑顔を見て、
「彼が成人を迎える頃、もし彼がこの国にまだ居たとしたら、その顔に笑顔はまだあるだろうか・・・」
そう、俺は思った。
ナチス管理下のドイツでの、ある牧師の言葉がある。
とても気に入ったので、ここに掲載させて頂きます。
「ナチスが共産主義者を弾圧した時、私は不安に駆られたが、
自分は共産主義者でなかったので、何の行動も起こさなかった。
その次、ナチスは社会主義者を弾圧した。私はさらに不安を感じたが、
自分は社会主義者ではないので、何の抗議もしなかった。
それからナチスは学生、新聞、ユダヤ人と、順次弾圧の輪を広げていき、
そのたびに私の不安は増大したが、それでも私は行動に出なかった。
ある日ついにナチスは教会を弾圧してきた。そして私は牧師だった。
だから行動に立ち上がったが、その時はすべてがあまりにも遅かった。」
マルチン・ニーメラー牧師の告白
<font color="FF0000">クイックイ、バンバン!</font>
夜の弁当配達は、様々な場所に配達に行く。
普通じゃ入れないような所や、あまりお会いしたく無い方々の所へも・・・。
たまーにワンワンさんとこからも注文来たりね。
で、久し振り今日は注文来た訳ですよ。
小さい犬小屋からね。
前にバイク止めて降りて行ったらサ、入り口に制服だけ立派なショッボイ小さなオッサンが。
俺が、「ちわ~、おまたせしました~」
と言うと、そのオッサン、右手に持ったイカちい三段式警棒の先を俺に向けて、
「クイックイ」と手前に小さく振る。無言で。
こっちへ来い、と。そういう事かな?オッサンよ。
オイ、テメーの口は飾り物か。
まぁまぁ、得物を持つと調子乗っちゃうのは、もののふたる日本男児としてしゃーないかな?と。
オブラートに包んでゴクリと飲みましたよ、ええ。
で、奥の方に連行されて行くと、なんか色々と事情を言わされたり書き物させられる様な部屋が。
そこの入り口に小さな腰位の高さの机があったのだが、オッサンは俺をチラッと見た後、
御自慢の黒くて硬いご立派なモノで、その小机を「バンッバン!」とお叩きに。無言で。
え~と、ここに置けって事かな?オッサンよ。
・・・オメェさぁ、ぜってー昔イジメられてただろ?
その卑屈な目、間違い無いと思うよ?
「アイツらいつか復讐してやるぅー!んぎぎぎぎぃ~!!」って小学生くらいの頃から思っててさ、
んでワンちゃんになったんだろ?あ?
その歪んだ口元、間違い無いと思うよ。
でもやっぱ根は小心なもんだから、意気揚々と仕事を初めたのはいいが、
マジモノのアウトローな方々にはやっぱりビビっちゃって、逆にストレス溜まっちゃうもんだから、
俺みたいなジミーな小市民相手にウサ晴らししてるってワケね、オッサン。
そのミルクマンみてーな救い様の無い顔、間違い無いと思うよ?
ふ~ん、小さいのは背だけじゃないのね。
カーッ、ペッ!
ちなみにミルクマンは→http://www.fat-pie.com/milkman.htm
救い様の無いグロなイカレアニメなんで要注意。(R20)
でもBGMがAFX!
<font color="F8F8FF">マジメに映画の話</font>
人それぞれ、好きな映画の内容というかジャンル、カテゴリーがあると思う。
俺が一番好きな内容は、「管理社会」。
「THX-1138」、「未来世紀ブラジル」、「ガタカ」。
この3本が俺のベスト3になっている。
どれも手法は異なるものの、伝えたい事は似ている。
「THX-1138」は、いわずと知れたジョージ・ルーカス監督の処女作。
人はただ、「社会」を機能させる為だけに存在する世界・・・。
その中で、自我に目覚め、社会から逃れ様とする一人の男の話。
そんな内容の本作を監督は学生時代、1971年に撮影した。(24歳だっけな?)
一体監督の今までの人生ってどんなだったんだろう?
俺は本作を観てそう思った。
映画とは脚本の映像化、つまり想像の現実化だ。(妄想もあるね)
どんな人生を送り、何を考え、学べばこういう話が作れるのか?
このケタ外れの想像力、センス、内容。
もう感服致しました、としか言い様が無いです。
参りました。
一応これから小じんまりと撮っていきたいなと思い、
撮る側からも考えさせて頂いてはいるのですが、
いや~、難しいですね、ホント・・・。
百聞は一見にしかず。
観て、感じて、考えて欲しい。
「未来世紀ブラジル」は、俺が初めてDVDで買った作品。
初めはレンタルで借りて観たのだが、驚愕のあまりその日にDVD購入。
「THX-1138」とはまた違う、色や形に溢れた狂気の管理社会。
一人の女を求め、管理する側から逸脱してゆく男の話。
シュールかつコメディチックな絵だが、その内容は暗く、重い。
現実と非現実が入り乱れ、否応無しに映画の中に引き摺り込まれる。
俗に言う「持ってかれる」度120%超な作品。
あまり引き込まれ過ぎると、観終わった後、深い溜息を必ず漏らし、
しばらくは鬱気味になってしまう・・・。
俺の場合ですが。
本作の監督、テリー・ギリアム氏については何も言う事無いっしょ。
「奇才」という肩書きがこれ程似合う人って少ないんじゃないかな?
彼の今までの作品を観れば、全て解ると思います。
って俺、全部観てないけどね。
「ガタカ」、最初は高校生ぐらいの時にテレビで観て、
ずーっと記憶の片隅に小さく留まっていたのだが、
数年後、ふとしたきっかけでレンタルし、じっくり観る機会を得た。
キャストにイーサン・ホーク、ユマ・サーマン、そしてジュ-ド・ロウまで。
イケメンに美女。俳優のルックスにうるさい貴方でも大満足かと。
とまぁキャストに注目しがちかと思われますが、内容はもう涙ものです。
遺伝子差別が公然と行われる未来社会。
生まれながらにして落ちこぼれの烙印を押され、就きたい職業も選べない。
そんな社会で落ちこぼれとされる一人の男が、様々な画策を用いて社会と闘いながら、
宇宙飛行士を目指す、という話でして、
観ていて非常に心洗われる、清々しい作品なのであります。
正統派スポコン系近未来喜劇、とでもいいますか。
この三作に共通して言えるのは、「そう遠くない現実世界」、という事です。
何故これらの管理社会をテーマにした映画に魅かれるのかというと、
これらの世界観は、現実に十分有り得る事だからです。
一度考えられてしまった事は、世に形を持てなくても、
いつまでも無くならずに燻っているのです。
そして、ふとしたきっかけで、世に形を持つ。
10年前、人間と同じ様な歩き方をする二足歩行のロボットが出来るなんて思ってました?
とまぁ少し力説気味ですが、阿呆の戯言として流して下さい。
やっぱ人間身近な話題に興味があるというか、
そういう事ですかね?
映画に含まれる要素の一つに、「時代を映す」というのがあると思うんですけど、
皆さんほんの少し先の未来ってすごく気になると思うんですが、
まさにそこら辺にツボなんですよ、この手の映画。
「常に先を観てる人」
ってのが好きなのかな?この手の映画は。
逆に先を観たい人は、この手をいっぱい見るよろし。
多分。
今は無い現実世界。
一番熱いテーマだと思うんだけどなぁ・・・。
俺だけか・・・。
映画の本質って?