<font color="7FFFD4">大金払ってサメのエサ</font> | ◆クモノイト◆

<font color="7FFFD4">大金払ってサメのエサ</font>

SAWを超える戦慄!

というキャッチコピーに釣られて観た本作、

「オープン・ウォーター」

沖合いでダイビングしてた男女二人が漂流してしまう話なのですが、

CG無し、サメちゃん全部モノホンという気合の入り様。

いやー、地味に怖ぇなコレ。

なかなかの緊張感を味合わせてくれます。

SAWを超える?んなバカなとナメてたのですが、結構ビビリました。

海じゃ人はサメ以下なんだよね、サメ以下。

つまり魚類以下。

眼下でサメがウヨウヨ泳いでる海で夜を過ごすなんて・・・。

生きたまま喰われるのだけはマヂ勘弁です。

(´д`)


海の怖さってのは経験した人にしかピンと来ないものだと思います。

人間は陸で生活する生き物だからね。


ちょっと昔、サーフィン初めて間もない頃、

大して泳げねぇくせに調子こいて台風の前日に友人と海へ繰り出しました。

波打ち際が抉れる程の時化だったにもかかわらず、

「せっかくだから1回は行っとくか」

とビビリながらも気合を入れて海へと・・・。

案の定大波セットコンボを喰らい、30mも進まぬうちに転覆。

波に揉まれもがきながらなんとか海面に顔を出すも、振り向けばそこに大波。

リーシュを引き寄せる暇も無く直撃。

また海中へ沈められ、グルグルと揉まれる。

あ、ヤバイぞコレは~と本能が危機察知。

なんとか浮上してボードにしがみつき、こりゃ退散だと一目散に岸へと漕ぎ出したのですが・・・。

進まない。全く進まねぇ。

いや、むしろどんどん沖へと向かってる。

こ、これってもしかして流されてる?

「これはヤバイ、ヤバイヤバイヤバーイ場合」

この時初めて自分がかなり危険な状況に置かれてると認識。

今の自分が助かる道はただ一つ。それはただひたすらパドるだけ。

もう必死、必死にパドりました。

岸は見えてる。だが今日は台風前日の時化で浜には誰~も居ない。

一緒に来た友人も流されたらしく姿すら見えず。

つまり助けを呼ぶ事も出来ない状態。

体力はすでに限界近く、腕に力も入らない。

「あぁ、小雨降りしきる時化の海で俺はボラのエサになるのか・・・なんでこんな日に海に入ったんだろう、

バカ、バカバカバカ!俺のバカ!!」

と半ベソかきながら自分のバカさ加減を呪っていると、ふと体が軽くなった。

先程まで自分を沖へと引っ張ろうとしてた流れから突然開放されたのだ。

「チャ、チャンス?!」

あぁ神様ありがとうございます、もうこんなバカな真似はしません。

海ナメてました。もうナメません。ごめんなさいありがとうございます。

そう心の中でつぶやきながら、最後の力を振り絞って岸へと漕ぐ。

あと5mくらいのところまで来た時、足を降ろしてみると・・・着いた!

底に足が着いた。

今までの人生で地に足が着いた事がこんなにうれしかったのは最初で最後だろう。

そして岸を離れ波が届かぬ所まで着いた瞬間、俺は倒れた・・・。


これは後で分かったのだが、

最初に海に入った所からなんと岸沿いに1km近くも流されていたのだ。

一緒にいた友人も別の方向へ流されたのだが、なんとか無事に岸へと辿り着いていた。


時間にして2~30分程度の出来事だったけど、

その時は永遠に続くかと思われる恐怖だった。

自然に対して人間はあまりに無力である。

なんて言葉はよく聞くのですが、どれ程の人がそれを真に理解してるのだろう。

海は本当に怖いです。


来年はダイビングやってみよーかなー?とか考えてたのですが、しばらくいいや。

普段食ってる魚に逆に食われるなんてヤダもん。